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星の王子さまミュージアム

昨日突然思い立ち、今日行ってきた。
行く前に本を読んでおくのを忘れたのが最大の不覚。そこは読んどかなきゃ。


まず箱根登山鉄道・箱根湯本駅へ。
箱根湯本行きにはよく乗るけれど、来るのは初めて。そもそも箱根に来るのが初かもしれない。初じゃないかもしれない。
そこからバスで30分ほど。
久々にバスに乗った気がする。PASMOも使えるなんて、ハイテク!


「川向・星の王子さまミュージアム」という、ものすごく分かりやすいバス停下車。目の前にあった。
チケットを買って入ると、1900年代のプロヴァンスを再現したという街並みが。まぁ素敵!
歩いてすぐの広場に、好きな登場人物の「点燈夫」の銅像があった。
とても小さい星で1日が1分なので、ガス燈に火を点けては消す、というのを繰り返している点燈夫。火を点ければ星が目覚め、火を消せば星が眠る。それはとても素敵なこと。素敵だということは、役に立っているということ。
そんなエピソードを思い浮かべると、さっき見かけた、駐車場で車をさばいていたおじさまが重なるような気もしたり。自分自身意外のことに一生懸命になっている人は素敵。


続いて展示ホールへ。
友人に送った手紙や、幼少期の写真など、わくわくするものたちがたくさんあった。
そんな中で一際興味深かったのが、再現されたサン=テグジュペリの生活していた部屋。
子供部屋、処女作『南方郵便機』を執筆した砂漠の中継基地、「星の王子さま」を執筆したニューヨークのマンション。
どれもわりと普通で、なんだかシック。クールな感じ。
あの部屋で星の王子さまが生まれたんだなぁ、と思いつつ、間取りをメモする。


次は映像ホール。
まず星の王子さまのストーリーを軽くさらってから、サン=テグジュペリの人生を振り返る。
その端々で出てくるセリフに、何度も聞いたことがあるのに涙ぐんでしまった。
「いちばん大切なことは、目に見えない」
「おとなだって、はじめはみんな子どもだったのだから。(だけどそれを忘れずにいる人は、ほとんどいない。)」
「ぼくの星はどの星か教えられない。でもそうすれば夜空の星全部を見るのが好きになるでしょ?」
感動。読まなきゃなんのこっちゃわかんないだろうけれど、読んだので感動。


見るとこ見たので、あとはおみやげを買うだけ。
このミュージアム、おみやげやさんを通らないと出られないという、なんとも親切な構造になっていた。
目移りしまくった結果、レターセットとカレンダー、そしてミュージカル「星の王子さま」のDVDを購入。
特に手紙を出す予定はなくても、素敵だったのでとりあえず購入。
そして宮崎あおい主演のミュージカル。
これがあったから星の王子さまを好きになり、本を買って感動し、今こうしてここにいる。
すごいことだなぁ。いろんな出来事が一周してつながった。
あぁ、全体的に感謝です。


ミュージカルがきっかけで好きになったのに、そのミュージカルは見たことない。
宮崎あおいが出るっていうんで、とりあえず原作読んでおこう。面白ければ見に行こうかな、というパターンで、気づけばミュージカルは終了していた。
これはNANAと同パターン。マンガは全巻持ってるけれど、映画はテレビで見た、っていう。
とにかく宮崎あおいファンにならなければ、今日ここに来ることはなかったということ。
そして今ぼくはここにいるということ。
うん、すごい。かなりすごい。




2008年のテーマを「旅〜未知との遭遇〜」に決めてから、週末にはどこかしら出掛けている。
それらを通じて思ったこと。
「動機はシンプルに」
今までも、いろいろなところに行きたいと思ったことはあった。
でも大体の目的は、
「こういうところに行けばおしゃれな人になれる気がする」「こういう絵を見れば感受性豊かになって素敵な人になれる気がする」
という、「行くこと」ではなく「得るもの」に目を向けていた。
考えるとこれはすごく打算的なことで、すごく失礼なことなのではないか。
そう思い始め、とにかくその場所を楽しむために出掛けるようにした。
得るために行くのではなく、行きたいから行く。
そんなシンプルな動機で行動すれば、純粋に楽しければ満足できたし、「○○しなければ」という気負いなどもなかったので失敗から学ぶことも出来た。
「○○しなければ」と思っての行動というのは、常に意識をそちらに向けてしまうために、周りが見えなくなってしまう。失敗すら気付かないかもしれない。
失敗は成功の母なのに。


今は「行かなければ」ではなく「行きたい」と純粋に思えるので、その意志が続く限り旅に出ようと思う。
しかし、旅は疲れる。
そして、お金がかかる。
しかし、楽しい。